アブラムシの駆除

要点

アブラムシを見つけたら、株をほかの植物から離して洗い流します。いなくなったかどうかは、そのあとの確認で分かります。

アブラムシは、やわらかい新芽の先、若い葉、つぼみにびっしりと群がります。体長は数mmで、種類によって緑色、黒色、赤っぽい色、黄色っぽい色をしています。

2つめの手がかりはベタベタです。アブラムシは甘露と呼ばれる甘い排せつ物を出し、その下の葉、窓辺、床につやのある膜を残します。この膜を見つけたら、その真上にある葉を裏返して見てください。

どの観葉植物でも、やり方は同じです。まず手で虫を取り除き、そのあとも確かめて、1匹も見つからなくなるまで対策を繰り返します。

株を離して、洗い流す

アブラムシを見つけたら、すぐにその株をほかの植物から離します。アブラムシは触れ合う葉を歩いて隣の株へ移り、羽のあるものは部屋の中の短い距離を飛んで渡ります。

次に、ぬるま湯で株を洗い流します。土に水がたまらないように鉢を傾け、シャワーを下から葉の裏に向けて当てます。群れの大部分は葉の裏にいます。

やわらかい新芽、薄い葉、開いた花には、シャワーの水は強すぎます。湿った布かやわらかい筆で虫をぬぐい取り、ときどき布をすすぎます。

先から根元までびっしりついた新芽は、切り取ります。そのあとのどの対策よりも、一度に多くの虫を取り除けます。

注目ポイント

  1. 01やわらかい新芽、若い葉、つぼみ
  2. 02緑、黒、赤、黄色の、数mmの小さな虫
  3. 03葉、窓辺、床のベタベタしたつや
  4. 04ベタベタの上にある葉の裏
  5. 05ベランダから入れた鉢や、新しく迎えた株か

対処法

株をほかの植物から離し、鉢を傾けてぬるま湯で洗い流します。やわらかい新芽や開いた花は湿った布でぬぐい、びっしりついた新芽は切り取ります。
シャワーで植物を洗い流している
鉢を傾け、シャワーを下から葉の裏に向けて当てます

家庭でできる対策:効くものと効かないもの

アブラムシは、ぬるま湯で洗い流すか、湿った布でぬぐい取ります。それで足りなければ、ラベルに植物、アブラムシ、室内での使用が書かれた脂肪酸(石けん)系の薬剤を選び、薄め方、かけ方、繰り返す間隔はラベルに従います。アルコールや家庭用の石けんを混ぜないでください。

虫を覆って効く薬剤は、葉の裏、新芽の先、葉のつけ根にいる虫に直接かかる必要があります。手作りの配合に頼らず、かけ方とあとで洗い流すかどうかは、ラベルの指示に従います。

食器用洗剤を薄めたスプレーもよく紹介されます。家庭用の石けんや食器用洗剤は葉を焼くことがあり、植物用の薬剤の代わりにはなりません。植物用の薬剤も、先に小さな部分で試し、1〜2日後に傷みがないか確かめてから株全体に使います。

強い日差しの中や、根鉢が乾いているときには使いません。先に水をやり、夕方にかけ、その日は直射日光の当たらない場所に置いておきます。

牛乳を吹きかける方法も、よく紹介されます。参照した公的な園芸情報はこの方法を取り上げておらず、アブラムシに効くことを示す根拠は見つかりませんでした。アブラムシを落とすなら、水で洗い流すか湿った布でぬぐい取る方法を選んでください。

木酢液は、においで虫を遠ざけるものとして使われます。参照した情報には取り上げられておらず、すでにいる群れに効くという根拠も見つかりませんでした。

ニンニクやイラクサを煮出した液、コーヒーかすも、よく挙げられます。ニンニクやイラクサの液は室内ではにおいが強く、すでにいる群れへの効き目は弱く、コーヒーかすは新芽にいる虫にまったく届きません。

植物のそばに置いたスプレーボトルと、布で拭いている葉の裏
薬剤が効くのは、虫に直接かかったところだけです

市販の薬剤と天敵

園芸店には、脂肪酸(石けん)、なたね油などの植物油、ニームオイルを成分とする観葉植物用のスプレーがあります。どれも虫を覆って効くので、同じようにすみずみまでかける必要があります。量はラベルに従い、室内で使える製品かどうかの表示も確かめます。

油が主成分の薬剤は、葉に膜を残します。毛のある葉、表面に白い粉をふく多肉植物、若い芽では傷むことがあるので、ここでも先に1枚の葉で試します。

クサカゲロウの幼虫や寄生バチ(アブラバチの仲間)などの天敵もいます。効くまでに数週間かかり、その間は薬剤をかけられません。窓辺の1鉢ではすぐにどこかへ行ってしまい、植物をたくさん置いたサンルームのほうが確実に働きます。日本では主に農業向けに販売されているので、家庭の室内で使えるかは販売元に確かめます。

その後の確認で、効いたかどうかが分かる

アブラムシは増えるのが早く、かえったばかりのものは最初はほとんど見えません。1回の対策で全部を取りきれることは、まずありません。

2〜3日おきに、同じ場所を見ます。新芽の先、若い葉、葉の裏、花の茎、葉のつけ根です。見つけたアブラムシは、水か湿った布で取り除きます。薬剤を繰り返すのは、ラベルに書かれた間隔のときだけです。

2回続けて何も見つからなくなってから、株をほかの植物のところに戻します。そのあと数週間は、隣に置いていた株も確かめます。

葉のベタベタした甘露は、湿った布で拭き取ります。長く残った膜には黒いすす病のカビがつき、葉に日が当たらなくなり、あとで落ちにくくなります。

対処法

2〜3日おきに同じ場所を確かめ、見つけたアブラムシを取り除きます。薬剤はラベルのとおりにだけ繰り返し、2回続けて見つからなければ株を元の場所に戻します。
ルーペで葉の裏を確かめている
確かめるのは葉の表ではなく、葉の裏です

アブラムシはどこから来るか

いちばん多いのは、新しい植物です。新しく迎えた株は2〜3週間ほかの植物から離して置き、その間にこまめに見てから、決めた場所に置きます。

夏は、羽のあるアブラムシが開けた窓から入り、ベランダや屋外で過ごした鉢にもついてきます。秋に部屋へ入れる前に、外に出していた鉢をよく確かめます。

切り花や、買ってきたばかりのハーブの鉢もアブラムシを持ち込みます。どちらも観葉植物のすぐそばには置かないようにします。

窒素の多い肥料をたっぷり与えると、とてもやわらかく濃い緑の新芽が出て、アブラムシが特に好んで集まります。液体肥料は、ラベルに書かれた濃さより濃くしないでください。

対処法

新しい株は2〜3週間離して置いて確かめます。外に出していた鉢は部屋に入れる前に確かめ、花束は離して置き、液体肥料はラベルより濃くしません。
Mr. Kittyが鉢植えをほかの植物の棚から離れたテーブルに運んでいる
アブラムシのついた株は、隣の葉が届かない場所に離して置きます

被害を受けた葉が元に戻らないとき

吸われてゆがんだり、縮れたり、斑点が出たりした葉は、元のなめらかな形には戻りません。自然に落ちるまでそのままにしておきます。株に健康な葉が十分に残る場合だけ、切り取ります。

株が回復したかどうかは、新しい芽が教えてくれます。なめらかでむらなく育てば、対策は効いています。また縮こまって出てきたら、まだどこかに虫がいるので、新芽の先と葉のつけ根をもう一度探します。

その植物自体がペットにとって問題になるかどうかは、その植物の育て方ガイドで確かめてください。中毒が疑われるときは、獣医師か医師に相談します。

対処法

傷んだ葉は、健康な葉が十分に残る場合だけ切り取ります。新しい芽が縮こまっていたら、新芽の先と葉のつけ根をもう一度探します。

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よくある質問

アブラムシをすぐに駆除する方法は?

株をほかの植物から離し、びっしりついた新芽を切り取り、残りを下から洗い流します。これで一度に群れの大部分が取れます。残ったものは、そのあと2週間の確認で取り除きます。

観葉植物のアブラムシに効く家庭の方法は?

ぬるま湯で洗い流すか、湿った布でぬぐい取ります。それで足りなければ、ラベルに植物、アブラムシ、室内での使用が書かれた脂肪酸(石けん)系の薬剤を、ラベルのとおりに使います。アルコールや食器用洗剤は混ぜないでください。

アブラムシの対策は、どのくらいの間隔で繰り返しますか?

2〜3日おきに確かめ、見つけたアブラムシは水か湿った布で取り除きます。石けん系などの薬剤を繰り返すのは、ラベルの指示どおりのときだけです。確認の間隔が、そのまま薬剤をかける間隔になるわけではありません。

牛乳スプレーや木酢液はアブラムシに効きますか?

どちらも日本ではよく紹介されますが、参照した公的な園芸情報は取り上げておらず、効果を示す根拠は見つかりませんでした。洗い流しと湿った布でのぬぐい取りを基本にし、足りなければ、ラベルに植物、アブラムシ、室内での使用が書かれた薬剤を使います。

アブラムシで観葉植物は弱りますか?

勢いのある株なら、少しの発生は乗り越えます。放っておくと、新しい芽が小さいままになり、葉が縮れ、つぼみが開かなくなります。ベタベタした甘露には、すす病のカビもつきます。

冬に室内の植物にアブラムシが出るのはなぜですか?

たいていは買ってきた植物についてきます。新しい植物、切り花、ハーブの鉢が数匹を持ち込み、暖かく乾いた部屋でどんどん増えます。新しい株を2〜3週間離して置けば、それを防げます。

アブラムシの天敵は?

クサカゲロウの幼虫や寄生バチ(アブラバチの仲間)です。効くまでに数週間かかり、その間は薬剤をかけられません。窓辺の1鉢より植物の多いサンルームのほうがよく働きます。日本では主に農業向けに販売されているので、室内で使えるかは販売元に確かめます。

アブラムシが出たら土を替える必要がありますか?

必要ありません。アブラムシは新芽と葉にいて、土の中にはいません。植え替えてもアブラムシには効かず、弱った株の体力を奪うだけです。

最終確認日: